ミステリー・推理小説データベースTOP名探偵の誕生

世界初の長編推理小説を発表

エミール・ガボリオ
(Etienne Èmile Gaboriau)

ルルージュ事件
「ルルージュ事件」
(1866年)
(苦楽社)
 フランスの作家。 法律家にしたかったという父の意向に反して騎兵隊に入隊し、除隊後はパリの運送会社で働いたり、人気大衆作家ポール・フェヴァルの秘書を務めたりしていました。

 その間、仕事の傍ら新聞紙上において普通小説を書いていましたが、1866年になると仏訳されていたミステリの始祖エドガー・アラン・ポーの作品の影響を受けて推理小説を書き始めます。
 そしてポーの探偵小説的手法を世界で最初に長編に取り入れることに成功しました。それが「ルルージュ事件」です。

 こうしてガボリオはこの世界最初の長編探偵小説である「ルルージュ事件」の作者としてミステリ史上に名前を残しますが、それと同時に、世界最初の刑事探偵であるルコック探偵の生みの親としても歴史に名を残しています。

 また、今日の探偵の推理法の基礎である〈分析演繹法〉という推理方法を初めて導入した人でもあります。

 即ち、集めた証拠や証言をもとにあらゆる可能性を検討し、次々に消去していって最後に残ったものが、たとえどんなに有り得ない・不可能なものに見えても、それが真実であるという今日ではお馴染みの推理方法です。

 生涯で計21の作品を残していますが、そのうち推理小説といえるものは8冊です。
ルコック探偵
「ルコック探偵」
(1869年)
(旺文社)

■作家ファイル■

出身地 フランス、ソージョン(シャトラント=アンフェリユール県)
生没 1832年(一説には35年)〜1873年9月28日(アフリカ旅行の途中で、41歳)
作家としての経歴
1866 当時仏訳されていたポーに影響を受け、素人探偵タバレとルコックの活躍する世界初の長編推理小説「ルルージュ事件」を発表
1869 長編小説「ルコック探偵」を発表
シリーズ探偵 ルコック探偵 (Monsieur Lecoq)&素人探偵タバレ
代表作 【ルコック探偵】
「ルルージュ事件」「ルコック探偵」

【ノンシリーズ】
「バチニョルの小男」(短編集)

■著作リスト■

1 ルコック探偵登場作品リスト

2 その他の作品

【長編】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
La vie infernale
(地獄の生活)
1870 春陽堂 探偵小説全集('30) 邦訳は原題のままのタイトル
La dégringolade
(転落)
1872 -  
La clique dorée
(英 The Clique of Gold)
(金党)
1873 -  
首の綱 春陽堂 探偵小説全集18('30)
大川屋「有罪無罪」('42)
集栄館「有罪無罪」('18)
三友舎「有罪無罪」(明治22)
黒岩涙香翻案 大川屋「有罪無罪」(明治22)
 
L'Argent des autres
(英 Other People's Money)
他人の銭
1874 明進堂「他人の銭」(明治22)
黒岩涙香翻案 三合館「他人の銭」(明治22)
 

【短編集】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
  Le petit vieux des Batignolles
(英 The Little Old Man of Batignolles)
(バチニョルの小男)
1876 - クイーンの定員8
  1 バチニョルの小男   光文社文庫「クイーンの定員 I」('92)
EQ'91.1
 
2 The Matrimonial Ambassador: Monsieur J. D. de Saint-Roch   - 原題不明
3 Love or Wealth?   - 原題不明
4 失踪   EQ'92.5(87)  
5 呪われた家
(呪はれた家)
  EQ'98.9(125)
新青年'29新春増刊
 
6 The Seminary   - 原題不明

【普通小説】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
Les cotillons célèbres
(名高きコティヨン)
1860 -  
L'Ancien Figaro
(古きフィガロ)
1861 -  
Le 12e Hussards
(英 The 13th Hussars)
(第十三軽騎兵)
-  
Les Gens de bureau
(事務員)
1862 -  
Mariage d'aventure
(英 Marriage at a Venture)
(冒険結婚)
-  
Ruses d'amour
(悪の駈引)
-  
Les comédiennes adorées
(人気女優)
1863 -  
Le Capitaine Contenceau
(英 Captain Contenceau)
(船長コンタンソー)
  -  
Les Amours d'une empoisonneuse
(毒殺者の恋)
  -  

【戯曲】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
Les Billets doux
(艶書)
1877 -  
L'Avocat de maris
(良人の弁護士)
1882 -  

【参考】「ルコック探偵」(旺文社 旺文社文庫)
「クイーンの定員T」(光文社 光文社文庫)
「海外探偵小説作家と作品」江戸川乱歩著(早川書房)
 


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