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怪盗小説

アルセーヌ・ルパンの生みの親

FRA モーリス・ルブラン
(Maurice Leblanc)

モーリス・ルブラン

怪盗紳士ルパン
「怪盗紳士ルパン」
(1907年)
(早川書房)
 フランスの作家。イギリスの作家コナン・ドイルの生み出したシャーロック・ホームズと並ぶ人気キャラクター、怪盗紳士アルセーヌ・ルパンの生みの親です。

 ノルマンディー地方のルーアンに生まれ、海運で財を成したブルジョアの息子としてヨーロッパの漫遊旅行などを経験するなど恵まれた環境で育ったといいます。その後寄宿学校を卒業し、兵役を経て織機製造会社に就職しますが、仕事になじめず退職し、パリへ出て新聞社で出入りしながら執筆業に精を出すようになります。

 それからしばらくは風俗小説を書き続け、不遇の時間を過ごしましたが、やがて1905年、40歳になって発表した短編「アルセーヌ・ルパンの逮捕」で人生の転機を迎え、以後は30年に渡ってルパン・シリーズとともに人気作家の道を走り続けました。

 この「アルセーヌ・ルパンの逮捕」は友人で創刊間もない雑誌〈ジュ・セ・トゥ(私は何でも知っている)〉の社長ピエール・ラフィットに依頼されて渋々書いたといわれている作品でしたが、すぐには掲載されず、人気シリーズになると考えたラフィットに同じ登場人物で10編ほど書くように説得されてシリーズとして発表されることになったそうです。

 そして発表されるや否や大反響を呼び、フランス小説史上最大のキャラクターにまで成長しました。晩年には長年に渡る文学への貢献を評価されてレジオンドヌール勲章を受章されたルブランでしたが、あまりにルパンの名が作者より有名になりすぎたため、ぼやくこともしばしばだったといいます。
813・続813
「813・続813」
(1910年)
(新潮社)

■作家ファイル■

出身地 フランス、ノルマンディー地方ルーアン
学歴 コルネイユ高等中学卒
生没 1864年12月11日〜1941年11月6日
作家としての経歴
1905 40歳の時月刊誌〈ジュ・セ・トゥ〉に「アルセーヌ・ルパンの逮捕」を発表。たちまち大評判になる。以後舞台を〈ル・ジュルナル〉に移して「813」などのルパン・シリーズの長編を次々に発表
1909 代表作の長編「「奇岩城」」を刊行
1941 「ルパン最後の事件」を刊行
シリーズ探偵 怪盗紳士アルセーヌ・ルパン (Arsène Lupin)
代表作 「怪盗紳士」「奇岩城」
「813」「虎の牙」
「ルパンの告白」「八点鐘」(短編集)
ランキング EQアンケート35位

■著作リスト■

1 怪盗紳士 アルセーヌ・ルパン登場作品リスト

2 その他の作品

【長編】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
Une Femme
(ある女)
1893 -  
L'oeurre de mort
(死の作品)
1895 -  
Armelle et Claude
(アルメルとクロード)
1897 -  
Voiei des ailes!
(これが翼だ!)
1898 -  
L'Enthousiasme
(熱狂)
1901 -  
Un vilain couple
(卑しい夫婦)
-  
La Frontière
(国境)
1911 -  
La Faute de Julie
(ジュリーのあやまち)
1916 -  
赤い輪
(悪魔の赤い輪)
1917 偕成社 アルセーヌ・ルパン全集 別巻5('88)
ポプラ社 怪盗ルパン全集22
日本文芸社 ルパン全集17('69)
田園書房('67)
三笠書房('58)
日本出版協同 アルセーヌ・ルパン全集別巻1('53)
平凡社 ルパン全集別巻2('30)
 
10 三つの目
(三つの眼)
1920 創元文庫107-21
偕成社 アルセーヌ・ルパン全集 別巻3('87)
日本出版協同 アルセーヌ・ルパン全集19('52)
平凡社 ルパン全集別巻2('30)
新青年'22.1-5
SF
11 ノー・マンズ・ランド
(驚天動地)
1921 創元文庫107-20
日本出版協同 アルセーヌ・ルパン全集別巻2('53)
改造社 世界大衆文学全集57('30)
SF
12 綱渡りのドロテ
(女探偵ドロテ)
(妖魔と女探偵)
(ドロテ)
1923 創元文庫107-19
偕成社 アルセーヌ・ルパン全集 別巻1('87')
ポプラ社 怪盗ルパン全集20
日本出版協同 アルセーヌ・ルパン全集21('52)
平凡社 ルパン全集別巻1('30)
博文館 探偵傑作叢書49('27)
 
13 バルタザールの風変わりな毎日
(バルタザールのとっぴな生活)
(刺青人生)
1925 創元文庫107-22
偕成社 アルセーヌ・ルパン全集 別巻2('87)
日本出版協同 アルセーヌ・ルパン全集9('52)
宝石'50.2
 
14 ジェリコ公爵
(魔人と海賊王)
(ゼリコ公爵)
1930 創元文庫107-17
偕成社 アルセーヌ・ルパン全集19('83)
ポプラ社 怪盗ルパン全集16
日本出版協同 アルセーヌ・ルパン全集23('52)
準ルパン
15 真夜中から七時まで 1933 偕成社 アルセーヌ・ルパン全集 別巻4('87)  
16 赤い数珠
(赤い蜘蛛)
1934 創元文庫107-14
偕成社 アルセーヌ・ルパン全集23('83)
日本出版協同 アルセーヌ・ルパン全集22('52)
探偵倶楽部'50.10-'51.2
準ルパン
17 L'Image de la femme nue
(裸婦の絵)
-  
18 Le scandale du gazom bleu
(青い芝の醜聞)
1935 -  

【短編集】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
Des Couples
(夫婦たち)
1891 -  
Ceux qui souffrent
(苦悩する人々)
1894 -  
Les Heures de mystère
(神秘の時)
1896 -  
Les Lèvres jointes
(重ねられた唇)
1899 -  
Gueule-Rouge, 80-chevaux
(赤い口、八十頭の馬)
1904 -  
La Robe d'écailles roses
(ばら色の鱗模様のドレス)
1912 -  

【邦訳中短編】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
Les noces de la morte
死者の婚礼
  白水uブックス「笑いの錬金術 フランス・ユーモア文学傑作選」('90)  
L'homme qui se sovient
記憶のある男
1911 偕成社文庫「フランス怪奇小説集」('88)  
Le coffret de voyage
旅行用金庫
1921 新青年'22.2増刊  
La Dent de Hercule Petitgris
プチグリの歯
1924 三笠書房 ルパン全集18「女探偵ドロテ プチグリの歯」('59)
日本出版協同 アルセーヌ・ルパン全集21('52)
平凡社 ルパン全集11('29)
新青年'25.6増大
 
爆弾   新青年'22.6 原題不明
深紅の封蝋   新青年'22.8増刊
その母は誰   新青年'23夏季増刊
見えざる捕虜   新青年'24秋季増大
赤い鍵   新青年'27夏期増刊
10 無生の犯人   新青年'28.4増大
11 花骨牌   新青年'29夏季増刊
12 戦端   新青年'38.8特別増大 原題不明
13 作った艶書   新青年'39特別増刊 長編18の「裸婦の絵」か?
14 懸賞金五万法   新青年'39秋季増刊 原題不明

【ジュヴナイル】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
La Foret des aventures
(冒険の森)
1932 - アンドレ・ド・マリクールとの共作

【エッセイ】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
Un début littéraire 1926 - 回想録

【戯曲】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
リジストラータ 1892 - モーリス・ドネ・デュトラックとの共作
カンダンル氏 1905 -  
La pitié pièce
(憐憫)
1906 -  
暗闇の男 1935 - ポール・L・パロとの共作

【参考】「アルセーヌ・リュパン─怪盗紳士の肖像」(ジャン=クロード・ラミ著 東京創元社)
「怪盗紳士ルパン」(早川書房 ハヤカワミステリ文庫)
「世界の名探偵コレクション2 アルセーヌ・ルパン」(集英社文庫)
 


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