秘められた傷 タイトル

秘められた傷

原題

The Private Wound

発表年

1968

著者/訳者

ニコラス・ブレイク/小倉多加志

カバーデザイン

勝呂忠

ページ数

236(巻末にブレイクの著作リスト)

あらすじ(解説文)

出版

早川書房
ハヤカワポケットミステリ1143
第二次大戦直前、落着いて小説の書ける静かな場所を探して、アイルランドを旅行していた若い作家のドミニック・エアは、偶然のことからシャーロッツタウンという小さな町に家を借りることになった。そこは、町の経済を握り、さらに大きな野望をもって政治的にも暗躍しているらしいケヴィン、彼の兄でかつてのアイルランドの英雄で今は身を持ち崩してしまっている牧場主のフラリー、使命感に溢れた厳格な神父の三人に支配された典型的なアイルランドの田舎町だった。
エアは町外れで暮らすうちに、フラリーの妻ハリエットの誘惑を受け、彼女と道ならぬ恋にはまっていった。情熱的な若い人妻と烈しいアイルランドの血をひくエアの恋は炎のように燃え、人目を憚らぬものになった。その間、エアは何度か身の危険を伴う警告を受け取ったが、それもエアの熱烈な恋情の前には効力がなかった。しかし、その恋も、夏が終ろうとする頃にはいくらか冷めてきた。そしてエアは神父の忠告をいれ、思い切ってハリエットと別れる決心を固めた。ところが、その日、いつも二人が逢引きを重ねていた川岸で全裸のハリエットが体中にナイフを突き立てられて死んでいるのが発見されたのだ! 疑いは当然よそ者のエアに向けられてきたが……巨匠ブレイクが久々に問う本格ミステリの醍醐味!

初版

1971年(400円)

重版

入手

絶版

ISBN

4-15-001143-5

TOPへ