睡眠口座 タイトル

睡眠口座

原題

Dormant Account and other stories

発表年

1956(日本で独自に編纂)

著者/訳者/解説

コーネル・ウールリッチ/妹尾韶夫/編集部M

カバーデザイン

勝呂忠

ページ数

188(巻末「ウールリッチの雰囲気」およびウールリッチ(アイリッシュ)の著作リスト)

あらすじ(解説文)

出版

早川書房
ハヤカワポケットミステリ296
本書の著者コーネル・ウールリッチが『黒衣の花嫁』『黒衣の天使』等の傑作を書いたほか、探偵小説中のたぐい稀な名作といわれる『幻の女』を書いたウイリアム・アイリッシュであり、また『夜は千の眼を持つ』のジョージ・ハプリイであることは、すでに読者のご承知のことであろう。ウールリッチは雰囲気の作家である。ストーリイ自体にも、文章そのものにも、一種の寂しい孤独感がこもっている。彼の作品の行間から吹き上がってくる甘いもの悲しい淋しさは、アメリカの作家には類をみないものであろう。趣は少しちがうがオーストリアの作家シュニッツラーの持味と通じるものがあるようだ。シュニッツラーが男ごころの切なさを描くとき最も筆が冴えるように、ウールリッチも若い女の異状な人生経験を描くとき、その独特な持味をいかんなく発揮する。こうした雰囲気の持主であるウールリッチは長編の数も多くあるが、本来的には短篇を得意とする作家であって確かに短篇ないしは、長篇でも短篇風のコンポジションを持っているものに傑作が多い。
この短篇集はこうしたウールリッチ独特の雰囲気を主眼として編集したものである。これによって忘れがたい持味を味わっていただきたい。

初版

1956年

重版

1976年再版(490円)

入手

amazon

ISBN

4-15-000296-7

1 ハミング・バード帰る

2 睡眠口座

3 マネキンさん今晩は

4 小切手と花と弾丸と

5 耳飾り


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