死の贈物 タイトル

死の贈物

原題

Who Saw Her Die?

発表年

1970

著者/訳者/解説

パトリシア・モイーズ/皆藤幸蔵/皆藤幸蔵

カバーデザイン

勝呂忠

ページ数

278(巻末「モイーズのMWA賞最優秀長篇賞候補作」)

あらすじ(解説文)

出版

早川書房
ハヤカワポケットミステリ1165
クリスタル未亡人の誕生日には、例年外国人に嫁いだ、それぞれの花の名を持つ三人の娘が集うのが習いであった。スイス人医師に嫁いだ長女プリムローズはバースデーケーキを、オランダ人園芸家に嫁いだ次女  バイオレットは真紅のバラを、アメリカ人大富豪に嫁いだ三女ダフォディルはシャンペンをもって、その日のために、夫を伴い、ドーヴァー海峡を渡ってくるのだ。今年も、その日が近づいていた。
主任警部ヘンリ・ティベットにしてみれば、今回の特別任務─被害妄想にかかった老未亡人のおもり役などはまことに心外であった。占いの結果、誕生パーティーで殺されると出たぐらいで、わざわざヘンリに保護を依頼するとは! しかし、半信半疑で館を訪れたヘンリは、クリスタル未亡人の様子にただならぬものを感じた。未亡人の安全を計るため、ヘンリはあらゆる手だてを尽くしパーティの席では、毒味役もかって出た。それを見て未亡人は初めて安心したらしい。皆に乾杯をうながし、おもむろに、娘夫婦から贈られたケーキを食べ、シャンパンを飲み、バラの香りをかぎ……次の瞬間、未亡人は大きくあえぎ、床に倒れたのだ! 殺人は行われた。予知された殺人を許し、苦悩するヘンリは、ヨーロッパを舞台に執念の調査を開始した。
本格派モイーズが贈る、MWA賞候補に挙げられた、本格傑作長篇。

初版

1971年

重版

1987年3版(860円)

入手

amazon

ISBN

4-15-001165-6

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