かくてアドニスは殺された タイトル

かくてアドニスは殺された

原題

Thus Was Adonis Murdered

発表年

1981

著者/訳者/解説

サラ・コードウェル/青木久恵/O

カバーデザイン

勝呂忠

ページ数

223

あらすじ(解説文)

出版

早川書房
ハヤカワポケットミステリ1441
オックスフォード大学のテイマー教授にはとても信じられなかった。リンカーンズ・イン法曹学院きってのあわて者弁護士ジュリアが、たった一人でヴェネツィアに旅立ったとは。何しろ生まれ育ったロンドンで、二週間に一度は迷子になる子供のような女性なのだから。よくよく聞くと、彼女は重税に苦しめられ、気分転換にと海外ツアーに参加したらしい。同僚は、不安を抱きながら彼女を送り出していた。
数日後、その不安は現実のものとなった。ジュリアが留置されたというニュースがテレックスではいったのだ。ツアーの仲間、内国税局局員のネッドを、ホテルで刺殺した容疑がかかったらしい。一方で、はるかイタリアからジュリアののんびりした手紙が次々に届き始めた。彼女はネッドを女神アフロディーテに愛された美青年アドニスになぞらえ、彼に一目惚れした様子を書き綴っていた。いくら税金に悩んでいるとはいえ、収税吏だという理由で好きな男を殺すだろうか? 学究の徒テイマー教授は探偵に早変り、ジュリアの手紙を基に、真相追究を始めた。ミス・マープルや隅の老人の向こうを張って安楽椅子探偵となった教授の推理とは?
機智に富んだ会話、ギリシャ神話等を巧みに織り込んだ知的な文体、謎解きの妙味……英国ミステリらしい魅力に満ちた、才知溢れる女流新人の堂々たるデビュー作!

初版

1984年(740円)

重版

入手

amazon

ISBN

4-15-001441-8

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