USA ベイジル・ウィリング博士
(Dr. Basil Willing)

家蠅とカナリア
「家蠅とカナリア」
(1942年)
(東京創元社)

 アメリカの女流作家ヘレン・マクロイの生んだ、アメリカニューヨーク地方検事局の顧問を勤める精神科医。

 ヨーロッパで精神医学を学んだ後ニューヨークに定住します。その後結婚し娘が生まれますが、妻をその直後に亡くしてしまいます。そして娘の結婚を機にボストンに移住しました。

 その風貌は身長5フィート10インチ(178センチ)の細身の体に知的な容貌と鋭い目、落ち着いた身のこなしの持ち主で、口癖の「犯罪者は誰でも心理的な指紋を残していく。それは手袋をしても隠せないものだ」という言葉に象徴されるように、得意の精神医学を使って犯罪者心理を見抜き、見事な推理を展開していきます。

 そして長年の経験から、どんな人間でも自分の命令に従わせる自信を持っています。


■原作■

ヘレン・マクロイ
(Helen McCloy 米 1904-1994)


■人物ファイル■

職業
ニューヨーク地方検事局の精神学顧問
身長
5フィート10インチ(178センチ)
口癖
「犯罪者は誰でも心理的な指紋を残していく。それは手袋をしても隠せないものだ」
事件簿
全13長編10短編に登場

■事件ファイル■

【長編】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
1 死の舞踏 1938 論創社 論創海外ミステリ51('06) マクロイのデビュー長編
2 The Man in the Moonlight 1940 -
3 The Deadly Truth 1941 -
4 Who's Calling ? 1942 -
5 家蠅とカナリア
(家蠅とカナリヤ)
創元推理文庫168-4
別冊宝石91('59)
6 小鬼の市 1943 創元推理文庫168-8 ミゲル・ウリサール警察署長と共演
7 The One That Got Away 1945 -
8 暗い鏡の中に 1950 創元推理文庫168-7
早川文庫47-1
HPB226
ハヤカワベスト100・51位
「密室大集合」アンケート次点
9 Alias Basil Willing 1951 -
10 The Long Body 1955 -
11 幽霊の2/3 1956 創元推理文庫168-5
創元推理文庫273('62)
12 割れたひづめ 1968 国書刊行会 世界探偵小説全集44('02)
13 読後焼却のこと 1980 HPB1387 第2回ネロ・ウルフ賞('80)

【短編集】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
1 歌うダイアモンド
(奇想天外!)
1965 晶文社 晶文社ミステリ('03) クイーンの定員121
邦訳は全9編
1 鏡もて見るごとく
(鏡もてみるごとく)
1948 早川文庫80-9「密室大集合 アメリカ探偵作家クラブ傑作選7」('84) 長編「暗い鏡の中に」の原型
2 歌うダイアモンド 1949 EQMM'57.10
2 The Pleasant Assassin and Other Cases of Dr. Basil Willing 2003 - 短編集1の2編再収録を含む全10編
1 Into Thin Air
消えた頭取
1965 EQMM'58.5
2 Shock Tactics
強襲戦術
1957 EQMM'60.5
3 Murder Stops the Music
(The Silent Informer)
ピアノが止んだ時
(声なき密告者)
1957 HMM'78.7
EQMM'60.9
4 The Peasant Assassin 1970 -
5 死者と機転
(殺人即興曲)
1964 早川文庫89-4「ミニ・ミステリ100」('05)
早川文庫89-2「ミニ・ミステリ100(中)」('83)
HMM'67.6
6 A Case of Innocent Eavesdropping 1978 -
7 Murphy's Law
マーフィーの法則
1979 ミステリーズ!'09.10(37)
8 The Bug That's Going Around -

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