UK ブルース・ハミルトン
(Bruce Arthur Douglas Hamilton)

首つり判事
「首つり判事」
(1948年)
(早川書房)

 イギリスの小説家。寡作ながら探偵小説とスポーツ小説に、豊かな文学性を持ち込んだ作家として注目されました。

 ロンドン大学を卒業後にイギリス連邦バルバドス共和国の大学で歴史学教授として教鞭を振るい、後に学長職も務めています。
ミステリ作家としては1930年にデビュー以来10の長編と1編の犯罪実話を発表していますが、中でも1948年に発表し、巨匠E・S・ガードナーも激賞した法廷ものの長編「首つり判事」でよく知られています。

 ちなみにこの作品は邦訳もなされていますが、定本が抄訳版であったために最後の一章が丸ごと欠落してしまっているそうです。しかしそれでもちゃんと結末の意外性は保たれており、その欠落している一章で更にどのようなサプライズが待っているのか気になる所ではあります。

 ミステリ以外にも戯曲や歴史、政治学書などを発表し、また小説家・劇作家として著名な弟パトリック・ハミルトンの伝記も書いています。


■作家ファイル■

出身地
イギリス、ウィンチェスター
学歴
ロンドン大学卒
生没
1900年~1974年
作家としての経歴
1930
イギリスのフェイバー・アンド・フェイバー社より処女長編「To Be Hanged」を発表し、作家デビューを果たす(アメリカのダブルデイ社からクライム・クラブ・ブックとして同時出版)
1948
イギリスのクレセット・プレス社より代表作の長編「首つり判事」を発表、のちにレイモンド・マッセイ主演で劇化され大好評を博す。(アメリカのハーパー・アンド・ブラザーズ社、カナダのマッスン社より同時出版)
シリーズ探偵
なし
代表作
「首つり判事」

■著作リスト■

【長編】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
1 To Be Hanged 1930 -
2 Hue and Cry 1931 -
3 The Spring Term 1933 - 普通小説
4 Middle Class Murder
(米 Dead Reckoning)
1936 -
5 The Brighton Murder Trial 1937 - ノンフィクション
6 Traitor's Way 1938 -
7 Pro: An English Tragedy 1946 - クリケットを主題にしたスポーツ小説
8 首つり判事 1948 HPB497
9 So Sad, So Fresh 1952 - 普通小説
10 Too Much of Water 1958 -

【エッセイ・評論その他】

No. 事件名 発表年 邦訳 備考
1 The Light Went Out 1972 - 弟の作家パトリック・ハミルトンの伝記

【参考】「首つり判事」(早川書房 ハヤカワポケットミステリ)
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