道化者の死 タイトル

道化者の死

原題

They Died Laughing

発表年

1952

著者/訳者/解説

アラン・グリーン/衣更着信/江戸川乱歩

カバーデザイン

勝呂忠

ページ数

227(巻末「諧謔・本格探偵小説」)

あらすじ(解説文)

出版

早川書房
ハヤカワポケットミステリ163
作者アラン・グリーンはごく近年台頭した作家なので、私の手元の資料ではその略歴や著書目録が分からないが、この作風は、カーの最も諧謔味の強い作品『盲目の理髪師』に比ぶべきものである。古来、ユーモア探偵小説は数多いが、そういう作品に限って謎解きの論理性は極めて稀薄である。ところが、本書『道化者の死』は滑稽文学の要素と、本格探偵小説の要素とが、二つながら盛り込まれている点に特徴がある。この『道化者の死』は密室の殺人を取り扱っているし、もう一つの大きなトリックもちゃんと論理的に工夫されている。単なるユーモア探偵小説ではないのである。 (江戸川乱歩)
はじめから終りまで、馬鹿騒ぎに終始するような滑稽小説でありながら、しかもこの馬鹿騒ぎのうちにちゃんと伏線があり、脉絡があって、トリック探偵小説としても充分の面白味を持つ作品を、わたしはたった二つだけ知っていた。その一つはカーの『盲目の理髪師』であり、もう一つはアラン・グリーンの”What a Body”である。ところがグリーンはこの前作についで、今また同じ特徴を持つ『道化者の死』を書いたのである。笑の神に祝福あれ! (アントニイ・バウチャー)

初版

1955年(160円)

重版

入手

amazon

ISBN

なし

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