| 本格 | トリックや犯人などの謎解きが中心のもの。大部分がこれにあたります。 |
| 倒叙 | [1] 最初に犯人の犯行場面が描写され、[2] それを探偵が暴いて追いつめてゆく形の小説。R・オースチン・フリーマンの「歌う白骨」で初めて用いられました。 そしてフランシス・アイルズの「殺意」、リチャード・ハルの「伯母殺人事件」、F・W・クロフツの「クロイドン発12時30分」が三大名作とされています。 しかし「伯母殺人事件」については、名作ですが[2]の要件を満たしていないため、今日ではあまり倒叙ものとは言われなくなっています。 現代では刑事コロンボ、国内では古畑任三郎もこの形をとっています。 |
| ハードボイルド小説 | 直訳すると、「固くゆでた卵」の意味。すなわち半熟卵のようなベトベトした感情を捨てて、非情な行動で、事件を捜査し、犯人を追い詰めて行くスタイルの小説。 ダシール・ハメットをその始祖とし、レイモンド・チャンドラー、ロス・マクドナルドがこのジャンルを確立。この3人は御三家と呼ばれ後世の作家たちに多大な影響を与えています。 |
| サスペンス・スリラー | 予期せぬ事件・事故に巻き込まれ、その危機から逃れる過程での緊迫感・恐怖感を味わう小説。いわばハラハラドキドキさせられる小説のこと。 本格その他のジャンルでもこの要素はあるでしょうが、その比重の度合いで区別すればいいのではないでしょうか。 代表的作家はコーネル・ウールリッチ(ウィリアム・アイリッシュ) |
| 法廷 | 法廷が舞台の推理小説。リーガルサスペンスとも呼ばれています。代表的なのはガードナーのぺリイ・メイスン。検事や弁護士が主人公の場合は大体これに当たります。 |
| 警察小説 | 主に警察官が主人公で、謎解きよりは警察の捜査活動に重点がおかれたもの。エド・マクベインの〈87分署シリーズ〉が代表格。 |
| スパイ小説 | スパイと政府の緊迫した関係を描く小説。イアン・フレミングの〈007号〉やエリック・アンブラー、ジョン・ル・カレがこの分野の大家。 |
| 社会派 | 個人の犯罪ではなく、社会や企業・組織の悪を暴きたてる形の小説。日本では松本清張がこの代表的作家。 |
【参考】「海外ミステリベスト100」(ハヤカワミステリ文庫)
「世界の名探偵50人」(ワニ文庫)