”イソベン”として奮闘する女性弁護士探偵

JPN 弁護士 朝吹里矢子
(Riyako Asabuki)

花の証言icon
「花の証言」
(1981年)
(徳間書店)

 日本の女流ミステリー作家の夏樹静子の生み出した弁護士探偵。4冊の連作短編集に登場しています。

 このキャラクターの創造について著者は六法全書を読むと精神が安定するらしく、それならば法曹関係の仕事にチャレンジしておけばよかったという自分の叶わなかった夢を託す気持ちで書いたのがこのシリーズなのだそうで、実際に作品を書き始めた時は九州で女性弁護士第1号という方を紹介してもらい指導を仰いだと、インタビューで答えています。

 アメリカ人の父親と日本人の母親の間に生まれたハーフで、そのため彫りの深い顔立ちと長い脚が特徴的な美女。父親のサミエルはGHQの教育局から日本全国の大学に英語教師として派遣されましたが、彼女が生まれる前に航空機事故で他界してしまい、母親の敏江の兄夫婦に養女として育てられました。

 初登場時は25歳で、司法試験合格の後2年間の研修期間を経てベテラン弁護士・藪原勇之進の渋谷南平台の事務所に居候弁護士(略してイソベン)として入所。藪原の甥で司法試験浪人の風見志朗と事務員の吉村サキの三人で力を合わせて事務所を支えています。

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「贈る証言」
(2000年)
(講談社)

 丹念で粘り強い捜査が信条で、時には刑事顔負けの聞き込みをすることもあるなど仕事熱心で行動的。そんな努力の甲斐もあって、第2短編集に収録されている「犯す時知らざる者」からは独立を果たし、父親的存在で彼女を温かく見守ってくれている藪原の事務所の一隅を借りて依頼人のために事件を追いかける毎日を送っています。

 この弁護士・朝吹里矢子シリーズは2時間ドラマのサスペンス枠で何度も映像化されており、これまでに十朱幸代、財前直見、南果歩といった女優が主役を務めています。


■原作■

夏樹静子
(Sizuko Natsuki 日 1938- )


■人物ファイル■

職業
弁護士
愛用品
ローンで買ったワーゲン
協力者
藪原勇之進(弁護士・藪原弁護士事務所所長)
吉村サキ(事務員)
藪原の甥で検事志望の司法試験浪人の風見志朗

■事件ファイル■

No. 事件名 発表年 出版 備考
1 星の証言 1977 集英社文庫('98)
徳間文庫('95)
角川文庫('84)
集英社文庫('79)
徳間ノベルズ
1 暗闘のバルコニー
2 親告罪の謎
3 黒白の暗示
4 沈黙は罪
5 相続欠格の秘密
6 証言拒否 徳間文庫「判決 法廷ミステリー傑作集」('10)
7 被疑者へのバラ
2 花の証言 1981 徳間文庫('96)
角川文庫('84)
集英社文庫('82)
徳間ノベルズ
1 犯す時知らざる者
2 片隅の青い絵
3 二つの真実
4 パパをかえして
5 地検でお茶を
6 穴のあいた密室
7 瀬戸際の期待
3 霧の証言 1987 徳間文庫('97)
光文社文庫('90)
光文社カッパ・ノベルス
1 雨の檻
2 心を返して
3 稚(おさな)い証人
4 土地狂乱殺人事件
5 人工呼吸器の謎
4 贈る証言 2000 徳間文庫('10)
講談社文庫('03)
講談社
1 相続放棄の謎
2 贈る証言
3 十五年の真実
4 五十年後の遺志
5 離れの不審火

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