新本格派の旗手

JPN 綾辻行人
(Yukito Ayatsuji)

綾辻行人 ミステリ作家徹底解剖
「綾辻行人 ミステリ作家徹底解剖」
(2002年)
(角川書店)

十角館の殺人icon
「十角館の殺人」
(1987年)
(講談社)

 京都生まれの本格推理小説家。現代の新本格ブームをまさしく代表する作家で、「新本格」という名称が使われるようになったのも彼の書いた〈館〉シリーズがきっかけだったといいます。
 そして彼のデビューした1987年以降にデビューした本格作家たちのことを総称して〈新本格派〉と呼ぶのが現在の主流となっているようです。

 京都で育ち京都大学教育学部に入学。在学中は推理小説研究会に所属していましたが、同時に創作にも手を染め大学4年の時に「追悼の島」という作品で江戸川乱歩賞に応募。この時は惜しくも1次選考を通過したに止まりましたが、島田荘司の強力な推薦もあって講談社よりこの作品を元に大幅に書き直した「十角館の殺人」を大学院在学中に刊行、ミステリ作家としてデビューを果たすことができました。この作品で新本格ブームは幕を開けたと言われています。

 以後は作品名に「館」のつく館シリーズを計6冊発表し、新本格ファンの間ではカリスマ的存在として絶大な支持を集めています。そして第5作目の「時計館の殺人」では第45回日本推理作家協会賞の長編門を受賞し、名実ともに新本格の第一人者としての地位を確立しました。


  またホラー色の強い作品も得意としていて、「緋色の囁き」を始めとする〈囁き〉シリーズやスプラッター色の強い〈殺人鬼〉ものなどでは著者独自の世界観を築き上げていっています。

霧越邸殺人事件
「霧越邸殺人事件」
(1990年)
(新潮社)

■作家ファイル■

出身地
京都府京都市郊外の桂
学歴
京都大学教育学部卒、同大学院博士課程修了
在学中は京大推理研究会所属
生没
1960年12月23日〜
作家としての経歴
1987
館シリーズ第1作「十角館の殺人」でデビュー
1992
館シリーズ第5作「時計館の殺人」で第45回日本推理作家協会賞の長編部門を受賞
シリーズ探偵
島田潔(館シリーズ)
明日香井叶&明日香井響(殺人方程式シリーズ)
代表作
「十角館の殺人」
「時計館の殺人」

■関連リンク■

1 朝日放送(ABC) 安楽椅子探偵


■著作リスト■

1 島田潔登場作品リスト(館シリーズ)

2 囁きシリーズ作品リスト

No. 事件名 発表年 出版 備考
緋色の囁き 1988 講談社文庫('97)
祥伝社ノン・ポシェット('93)
祥伝社ノン・ノベル('88)
暗闇の囁き 1989 講談社文庫('98)
祥伝社ノン・ポシェット('94)
祥伝社ノン・ノベル('89)
黄昏の囁き 1993 講談社文庫('01)
祥伝社ノン・ポシェット('96)
祥伝社ノン・ノベル('93)

3 殺人方程式シリーズ作品リスト

No. 事件名 発表年 出版 備考
殺人方程式
─切断された死体の問題─
1989 講談社文庫('05)
光文社文庫('94)
光文社カッパ・ノベルス('89)
鳴風荘事件
─殺人方程式U─
1995 講談社文庫('06)
光文社文庫('99)
光文社カッパ・ノベルス('95)

4 殺人鬼シリーズ作品リスト

No. 事件名 発表年 出版 備考
殺人鬼 1990 新潮文庫('96)
双葉社フタバノベルズ('94)
双葉社('90)
殺人鬼U─逆襲篇─ 1993 新潮文庫('97)
双葉社フタバノベルズ('95)
双葉社('93)

5 その他の作品

【長編】

No. 事件名 発表年 出版 備考
霧越邸殺人事件 1990 新潮文庫('95)
祥伝社ノン・ノベル('02)
新潮社('90)
最後の記憶 2002 角川文庫('07)
カドカワ・エンタテイメント('06)
角川書店
本格ホラー

【短編集】

No. 事件名 発表年 出版 備考
眼球綺譚 1995 祥伝社ノン・ノベル('98)
集英社文庫('99)
集英社('95)
ホラー
1 再生 角川ホラー文庫「亀裂」('93)
2 呼子池の怪魚
3 特別料理 光文社文庫「怪しい舞踏会」('02)
光文社カッパ・ノベルス「最新『珠玉推理』大全/中」('98)
4 バースデー・プレゼント 角川ホラー文庫「見知らぬ私」('94)
5 鉄橋 光文社文庫「悲劇の臨時列車」('98)
6 人形
7 眼球綺譚
フリークス 1996 光文社文庫('00)
光文社カッパ・ノベルス('96)
1 夢魔の手
―三一三号室の患者
1992 EQ'92.9
2 四〇九号室の患者 1989 カドカワ・エンタテイメント「幻想ミッドナイト」('97)
光文社文庫「秘密コレクション」('96)
森田塾出版(南雲堂)('93)
EQ'89.7(70)
3 フリークス
―五六四号室の患者
1996 EQ'96.1-3
どんどん橋、落ちた 1999 講談社文庫('02)
講談社ノベルス('01)
講談社('99)
4編に〈読者への挑戦状〉を挿入
1 どんどん橋、落ちた 1992 光文社「短編で読む推理傑作選50/下」('95)
立風書房「奇想の復活」('92)
2 ぼうぼう森、燃えた 1998
3 フェラーリは見ていた 1999
4 伊園家の崩壊
5 意外な犯人

【怪談集】

No. 事件名 発表年 出版 備考
深泥丘奇談 2008 メディアファクトリー 幽ブックス 連作短編怪談集

【未収録作品】

No. 事件名 発表年 出版 備考
赤いマント 1993 光文社文庫「仮面のレクイエム」('98)
光文社カッパ・ノベルス「『珠玉推理』大全集/上」('95)
崩壊の前日 2000 光文社カッパ・ノベルス「最新ベスト・ミステリー カレイドスコープ編 事件現場に行こう」('01)

【漫画】

No. 事件名 発表年 出版 備考
月館の殺人 上 2005 小学館 Ikkiコミックス('05) 漫画・佐々木倫子
月館の殺人 下 小学館 Ikkiコミックス('06)

【編書】

No. 事件名 発表年 出版 備考
贈る物語 Mystery
―九つの謎宮
(贈る物語Mystery)
2002 光文社文庫('06)
光文社

【クロニクル】

No. 事件名 発表年 出版 備考
アヤツジ・ユキト1987‐1995 1996 講談社文庫('99)
講談社(復刻版)('07)
講談社('96)
小説以外の全ての文章を完全収録
アヤツジ・ユキト1996‐2000 2007 講談社
アヤツジ・ユキト2001‐2006 講談社

【その他】

No. 事件名 発表年 出版 備考
本格ミステリー館
(本格ミステリー館にて)
1992 角川文庫('97)
森田塾出版('92)
島田荘司との対談集
セッション
─綾辻行人対談集
1996 集英社文庫('99)
集英社('96)
YAKATA
─Nightmare Project─
1998 リクルート ゲーム攻略本
原作・原案・脚本・監修を担当
綾辻行人 ミステリ作家徹底解剖 2002 角川書店 綾辻行人監修
スニーカー・ミステリ倶楽部編、研究書
新本格謎夜会(ミステリー・ナイト) 2003 講談社ノベルス 新本格誕生15周年記念の謎解きイベント&トークショーの再現
有栖川有栖と共同監修

【映像化作品】

No. 事件名 発表年 DVD 備考
綾辻行人・有栖川有栖からの挑戦状1
「安楽椅子探偵登場」
1999/10/1
1999/10/8
メディアファクトリー('01.4) 有栖川有栖との原案合作
綾辻行人・有栖川有栖からの挑戦状2
「安楽椅子探偵、再び」
2000/5/12
2000/5/19
メディアファクトリー('01.4) 有栖川有栖との原案合作
綾辻行人・有栖川有栖からの挑戦状3
「安楽椅子探偵の聖夜消えたテディ・ベアの謎」
2000/12/21
2000/12/28
メディアファクトリー('01.11) 有栖川有栖との原案合作
綾辻行人・有栖川有栖からの挑戦状4
「安楽椅子探偵とUFOの夜」
2002/3/9
2002/3/16
メディアファクトリー('03.7) 有栖川有栖との原案合作
綾辻行人・有栖川有栖からの挑戦状5
「安楽椅子探偵と笛吹家の一族」
2003/6/13
2003/6/20
メディアファクトリー('06.4) 有栖川有栖との原案合作
綾辻行人・有栖川有栖からの挑戦状6
「安楽椅子探偵ON AIR」
2006/3/3
2006/3/10
有栖川有栖との原案合作

【参考】「綾辻行人 ミステリ作家徹底解剖」(角川書店)