小麦で殺人 タイトル

小麦で殺人

原題

Murder Against the Grain

発表年

1967

著者/訳者/解説

エマ・レイサン/尾坂力/S

カバーデザイン

勝呂忠

ページ数

230(巻末「CWA賞受賞作」)

あらすじ(解説文)

出版

早川書房
ハヤカワポケットミステリ1123
ウォール街のスローン・ギャランティ・トラスト銀行。その先任副社長ジョン・パトナム・サッチャーが緊急の呼び出しを受けたのは、投資委員会の会議中だった。稀有のことだ。預金部長のビクターが待ち受けていた。普段有能で冷静すぎるほどの男が真っ青だった。米ソ通商条約に基づく小麦貿易の件でスローンが百万ドル近くものの見事に詐取されたというのだ。
サッチャーの顔が曇った。もちろんスローンが蒙った百万ドルの損害のこともある。が、それ以上に重要なのは今度の事件が米ソ通商条約締結直後に起ったことだ。条約が平和共存への具体的な第一歩として歓迎されている最中、アメリカ人がこのような事件を起したとすればせっかく盛り上った両国の友好状態に冷水を浴びせることになる。すでに数々の難事件を、ビジネス界で鍛えられた明晰な頭脳と行動で解決してきたサッチャーは、ただちに徹底的な調査に乗り出したが、その矢先、今度は事件に関係のある運転手が白昼マンハッタンのソ連領事館前で射殺され、事件は一躍マスコミの脚光を浴びることになった……!
ニューヨーク港をキューバ国旗を掲げた船舶が封鎖するという緊迫した事態に、多彩な国際的人物にタッチしながら大胆な詐欺事件に挑むビジネス探偵サッチャー! 新感覚の女流本格派レイサン初登場。CWA賞受賞作。

初版

1970年(420円)

重版

入手

絶版

ISBN

4-15-001123-0

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