帽子収集狂事件 タイトル

帽子収集狂事件

原題

The Mad Hatter Mystery

発表年

1933

著者/訳者/解説

ディクスン・カー/田中西二郎/中島河太郎

カバーデザイン

山田維史

ページ数

399(巻末にディクスン・カーの経歴紹介)
作品レビュー

あらすじ(解説文)

出版

東京創元社
創元推理文庫118-4
この話もまた、いつものフェル博士の事件のごたぶんにもれず、そもそもの発端をある酒場に幕をあける。ロンドン塔の逆賊門の石段に、ひとりの男が死体となって発見された。が、ゴルフ服着用の死人の頭には、これはまたおよそ服装とはちぐはぐなシルクハットがのっていた……!? ポオの未発表原稿へとつながっていく本編は、その魅力的な謎の設定で、江戸川乱歩がカーの代表作に選び出した初期の傑作である。

初版

1960年

重版

2000年40版(660円)

入手

セブンアンドワイicon amazon

ISBN

4-488-11804-6

【感想】★★★

 フェル博士第二作。乱歩がベスト10に推す作品でとても期待感が高かったのですが、結論的には私としてはカーの作品中では中の上といったところです。

 冒頭酒場でビールを飲むフェル博士がとてもいい味出してます。 また帽子の謎とポーの原稿の行方という謎の提出の仕方もとても独創的で、ここまではむしろカー作品中最も良かったといえるくらいでしたが、結末を迎えて明らかにされた肝心のトリックが少し技巧的過ぎるというか無理があるというか、なんとなく違和感を感じました。複雑すぎて頭ですんなりと理解・納得できなかったという所です。
 更に言うと「魔女の隠れ家」のようなラストの緊迫感もありませんでしたし、事件の解決法についても今一納得いかないやり方でした。

 乱歩が持ち上げすぎて期待感が高すぎたことと、直前に読んだ「白い僧院」や「魔女の隠れ家」があまりにも印象が鮮烈だったためかもしれません。 その前に読んでいればもう少し評価は変ったでしょう。充分平均以上なのですから。