出版 |
早川書房
ハヤカワポケットミステリ
1480 |
パーカーは、肘から先に窓にとびこんだ。木片やガラスの破片がとびちり、銃弾が頭のそばをかすめる。残りの二人は間違いなく死んだだろう。何とか体勢を立て直した時には、裏切り者ジョージ・アールの車は、強奪した金と共に走り去っていた……
初めから、アールの様子はどこかおかしかった。銀行強盗の仲間は三人。旧知のアンドリュースとウェイス、そしてウェイスが連れて来た新顔のアールだ。緻密な計画は遅滞なく実行に移され、警察の追跡を振り切った彼らは、獲物の山分けのため、荒れ果てた農家に赴いた。アールが金の独り占めを図り、パーカーたちを殺そうとしたのはその時だった!
危地を脱したパーカーは夜を日に継いでの追跡を開始した。アールの行先を知る第一の手掛りは、その仕事仲間ローゼンスタインだ。が、罠はそこにも待っていた。隙を突かれて自白剤を注射され、何が狙いなのかすべて知られてしまったのだ。いまやアールと金を追うのはパーカーだけではなくなった。しかも、横取りを企むローゼンスタインは、一歩も二歩も先んじている。怒りの炎を胸に、パーカーは次の手掛りを追い始めたが……
宿敵ジョージ・アールとの出会い、銀行襲撃とその意想外の展開を快適なテンポで描く、悪党パーカー・シリーズの中核をなす異色作! |