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角川書店
角川文庫 赤590-1 |
明け方の4時。〈バスティッド・フラッシュ〉号の警報ベルにマッギーは眠りを破られた。
転がり込んできたのは若い女だった。キャリー・ミリガン。6年前、レイプされかけたところを助けてやり、一度はベッドを共にしたこともある女だ。
髪ふり乱した彼女は、茶色の包みを差し出した。9万2400ドルの札束だ。何も訊かずこれを一ヵ月預かってほしい、保管料は1万ドル、と彼女は言った。マッギーは引き受けた。
2週間後、キャリーは死んだ。警察発表は交通事故だった。だが事実だろうか? あの大金には事件の臭いがあった…マッギーは相棒マイヤーと共に、愛艇をキャリーの眠るベイサイト市に向けた─ |