グリーン家殺人事件 タイトル

グリーン家殺人事件

原題

The Greene Murder Case

発表年

1928

著者/訳者/解説

ヴァン・ダイン/井上勇/中島河太郎

カバーデザイン

イラスト 桶本康文/デザイン 小倉敏夫

ページ数

459
作品レビュー

あらすじ(解説文)

出版

東京創元社
創元推理文庫103-3
ニューヨーク五十三番街の東のはずれに建つグリーン屋敷。 そこで二人の娘が射たれたのを皮切りに、相次いで一家のものが殺されるという恐るべき惨劇が持ち上がった。 憎悪と嫉妬が渦巻く中で、一家の皆殺しを企てる姿なき殺人者の犯行が続けられていく……!? 巨匠ヴァン・ダインが、綿密な計算と構成に基づいて書き上げたこの第三長編は、その全作品中、一、二を争う傑作となった。

初版

1959年

重版

1999年82版(680円)

入手

セブンアンドワイicon amazon

ISBN

4-488-10303-0

【感想】★★★★

 さすがにヴァン・ダインの作品中1・2を争うと言われるだけの作品で、プロットもしっかりと練られ、トリックもかなりよく考えられていて、充実した内容で前作「カナリヤ」に比べると格段の進歩を見せ、感心させられることも多かったです。このトリックは他の作家もよく使っている有名なものですが、この作品で使われたものが一番説得力があるような気がしました。

 緊迫感というかサスペンス的な要素もふんだんに盛り込まれていて、とてもハラハラドキドキさせられました。最後の犯人逮捕のシーンはページをめくる手も震えるほどの緊張感で思わず息を飲みましたね。

 難点を挙げるとするならば、犯人当てでしょうか?数がかなり限定されているので、誰になったとしてもそんなに驚きが少なかったと重います。また動機の部分も驚くようなものがなかったのが少し寂しいといえばそうです。

 またヴァンス探偵が今回は少し犯人当てまで時間がかかりすぎたかなという印象も否めません。もう少し前に気づいて、犯人を捕まえられなかったのかなと思いました。天才探偵ですからね、あそこまで犯人にやりたい放題やられるというのは…ちょっと悲しい気がしました。