奇巌城 タイトル

奇巌城

原題

L'Aiguille-Creuse

発表年

1908

著者/訳者/解説

モールス・ルブラン/石川湧/中島河太郎

カバーデザイン

山野辺進

ページ数

246
作品レビュー

あらすじ(解説文)

出版

東京創元社
創元推理文庫107-4
ル・アーブル港の海岸にそびえたつ不気味な古城、その中に千古の歴史と伝説を秘めて眠る巨万の財宝! フランス大革命の際断頭台の露と消えた王妃マリー・アントアネットが書き残した紙片の謎はとめどもなく拡がって、アルセーヌ・リュパンと17歳の天才少年との推理くらべと暗合解読の競争がはじまる。 神出鬼没の痛快なリュパンの活躍は、読者を唸らせずにはおかぬサスペンスにあふれている。 リュパン・シリーズ中、一、二を争う代表作である。

初版

1965年

重版

2000年45版(420円)

入手

セブンアンドワイicon amazon

ISBN

4-488-10704-4

【感想】★★★

 ルパンの第4長編で、壮大な舞台設定に加え、財宝をめぐる謎・暗号をルパンと高校生探偵が競って解き明かしていく謎解きの面白さもあって、かなり楽しめました。
 またルパンシリーズによくあるルパンの恋愛模様も全編にわたって描かれていて、物語をより一層奥深いものに仕上げています。

 一番印象に残ったのはやはりラストでしょうか、壮大な舞台設定に息を飲みました。それにルパンが刻一刻と追いつめられていく過程が思わず息を飲みましたし、冒険小説的な要素とサスペンス的な要素がふんだんに散りばめられていて、全体としては非常に面白かったと思います。

 ただ主観的には私が暗号ものがあまり好きではないということと、ガストン・ルルーの「黄色い部屋の謎」に対抗して書かれたこともあってか、例によって若干17歳のルルタビーユ探偵を思わせる天才少年がルパンにやり込められるのが、ホームズが登場した時と同じように不快な気持ちにさせられたことが少しマイナス要素でした

 とはいえ、客観的に評価すればページ数も多くはないですし、物語のテンポも非常に良く、ルパン・シリーズの中では万人に勧められる良作だと思います。