第3番目に刊行された作品であり、元は戯曲用に書かれたフランシス・ド・クロワセとの合作作品です。ルブランのオリジナルではないということもあって物語自体そんなに驚くような手法もなく、これまでの作品の悪く言えば二番煎じのようなお話になってしまっています。トリックや結末の意外性もほとんどありませんので、これで380ページ近くはルパンの熱心なファンの方は別として、一般の方は正直読むのは厳しいといえるかもしれません。 もう少し話を短く展開をもっとスピーディーにすればまた違った印象を持ったかもしれませんが、合作ということでこれが精一杯であるのかもしれませんね。残念ながらルパン56編の中ではかなり下の方にランクされる作品にならざるを得ませんでした。 これ以降に続く「奇巌城」「813」「水晶の栓」の長編がどれも良作ですので、刊行順に読み進めていこうと思っていらっしゃる方は、めげずにどんどんと読み進めていかれることをお勧めします