出版 |
早川書房
ハヤカワポケットミステリ
613 |
パイン・シティ保安官レイヴァーズは、ウィーラー警部を保安官事務所に呼び出した。最近、パイン・シティの郊外、ボールド・マウンテインの山頂に予言者が出現したのだ。自から予言者、太陽の礼讃者だと名のり、太陽の礼讃とセックスを売りものにしていた。保安官の注意をひいたのは、このいかがわしい新興宗教がどうした訳か町の人々に大繁昌し、山の上に神社を建てる献金までしていることだった。だが、これが詐欺だとしたら、放置しておいた警察の責任問題になる─そこで、彼はウィーラーに調査を命じたのだが……。
その夜、ウィーラーは予言者に会うべくボールド・マウンテインに出かけた。しかし、彼を待ちかまえていたのは、殺人事件だった。熱心な信者の一人、ジュリア・グラントが殺され、しかもその死体が山頂にそそり立つ、岩のはしの祭壇にまるで生贄のように横たえられていた。ふっくらした左の胸に、短刀がつき立っていた……。その短刀は、ステラ・ギッブという、これまた熱心な信者のものだった。しかも、ステラとジュリアはその夜、男のことで張り合い大げんかをしていた。が、さらにその事件も未解決のうちに、またまた殺人が起った。ジュリアの愛人であったユスリ屋のハリー・ワイズマンが、彼女と同じ柄の短刀で刺し殺されたのだ! 新興宗教にからむ殺人事件! 軽快なタッチで描く、スピレインの再来、超モダン・ハードボイルド! |