スペイン岬の謎 タイトル

スペイン岬の謎

原題

The Spanish Cape Mystery

発表年

1935

著者/訳者/解説

エラリー・クイーン/井上勇/中島河太郎

カバーデザイン

辰巳四郎

ページ数

434
作品レビュー

あらすじ(解説文)

出版

東京創元社
創元推理文庫104-13
スペイン岬と呼ばれる花崗岩塊の突端にある別荘の海辺で発見されたジゴロの死体。事件が発生した当時、問題の家にはいずれも一癖あり気な客が招待され、そのうえ三人の未知の人物まで加わったらしい。被害者はなぜ裸になっていたのか? 魅惑的で、常軌を逸していて、そして不可解な、謎だらけの事件、と作者が自賛するこの難事件に挑戦するエラリーの精緻をきわめた名推理。

初版

1959年

重版

1999年58版(680円)

入手

セブンアンドワイicon amazon

ISBN

4-488-10413-4

【感想】★★★★

 国名シリーズの後期の作品ではもっとも論理的推理が楽しめる作品なのではないでしょうか。かなりよく出来ていると思いました。惜しむらくは犯人が結構分かり易いということと、話がかなり重いというか悲しいというかやりきれないというところですね。特に中盤がかなり厳しかったです。被害者についてこんな輩は死んで当然というか、本当にひとかけらの同情も感じませんでした。

 とはいえ、動機も納得いくもので裸になっていた謎とその解答というのも実に論理的で面白かったです。またラストに控えているあとがきも実に楽しくて最後にも加点要素がありました。今回はまったくエラリー以外のレギュラーが登場しなかったのが寂しいですが、他の脇役陣もまずまず話を盛り上げてくれたと思います。