オランダ靴の謎 タイトル

オランダ靴の謎

原題

The Dutch Shoe Mystery

発表年

1931

著者/訳者/解説

エラリー・クイーン/井上勇/中島河太郎

カバーデザイン

辰巳四郎

ページ数

396
作品レビュー

あらすじ(解説文)

出版

東京創元社
創元推理文庫104-7
オランダ記念病院の手術台にのせられた百万長者の老婦人は、白布をめくると、すでに針金で絞殺されていた。 犯人は病院の中にいるのか? しかしエラリーの英知をもってしても、第二の殺人を防ぐことはできなかった! 作者が典型的なフェア・プレイで、あらゆる手掛かりを与え、読者に挑戦した本格推理長編。 数学のように整然とした論理構成は、クイーンならではの醍醐味である。

初版

1959年

重版

1995年71版(600円)

入手

セブンアンドワイicon amazon

ISBN

4-488-10407-X

【感想】★★★★★

 本作は本当に純粋な論理的推理が楽しめます。 私的には国名シリーズの中でもっとも意外な結末だったと思います。 クイーン家の給仕ジューナ少年も活躍しますし、構成もしっかりしています。 また、各章の題名が全て”tion”が最後につく単語が使われているなど、遊び心もあって楽しいですね。 登場人物がかなり多いですが、それほど抵抗なく読むことができると思います。

 本格の観点からすると、クイーンの推理はとても論理的で穴はまったくといっていい程ありません。 また、トリックも秀逸でとてもよく出来ていました。難易度はかなり高めで、この作品の犯人が分かった人はすごいと思いますね。

 一点だけこれはネタバレにはならないので言ってしまうと、針金を凶器に絞殺すれば手に針金の跡がくっきり残ると思うのですが、なぜ警察やエラリーはすぐにそれを調べなかったのでしょうか?という疑問は残ったのですが、本格ミステリとしての出来栄えはかなりのものであり、国名シリーズの代表作の一つに挙げられる傑作だと思います。