ニッポン樫鳥の謎 タイトル

ニッポン樫鳥の謎

原題

The Door Beween (The Japanese Fan Mystery)

発表年

1937

著者/訳者/解説

エラリー・クイーン/井上勇/中島河太郎

カバーデザイン

辰巳四郎

ページ数

378
作品レビュー

あらすじ(解説文)

出版

東京創元社
創元推理文庫104-14
東京帝国大学教授の令嬢二人が、時を同じくして不可解な「自殺」を遂げた。 しかも、妹は花形の流行作家であった。 ニューヨークの心臓部に近い、閑雅な詩趣を誇る日本庭園のなかをかけめぐる「かしどり」は、どんな秘密をついばんでいたか? ノーベル賞受賞の医学者とエラリー・クイーンがしのぎを削る知恵比べは、果たしてどちらに凱歌があがるだろうか? 転換期の力作。

初版

1961年

重版

1999年53版(580円)

入手

amazon

ISBN

4-488-10414-2

【感想】★★★

 雑誌掲載時には「The Japanese Fan Mystery」となっていたのもが、支那事変による国際情勢に伴う対日感情の悪化などの理由で題名が変更されたとされているようですが、一応国名シリーズの最後を飾る作品と考えていいのではないでしょうか。

 随所に日本の文化や芸術品などが登場しますが、やはり現代の日本とはちょっと違うということは否定できません(苦笑)。伏線にも今の感覚だと首を捻るようなものもあってちょっと時代を感じてしまいました。
 しかしそれは仕方のないことですから、あまり評価の対象にはしないでおくとしても、やはりトリックというか犯罪方法というのは苦しいという印象が否めませんね。納得はいくのですが、読者に推理させるというのはほとんど不可能なのではないでしょうか。そういった理由から読者への挑戦状もないのだとは思いますが、本格物を期待する読者にとっては少し肩透かしを食わされたような感じがするのではないでしょうか。

 もっとも話としてはどんでん返しが結構あり、次はどうなるのかとハラハラして読むことが出来ましたし、私には凄く面白かったように感じました。犯人当てについては理由は説明できないのですが、この人しかいないのではないかということで実は当ったのですが、まさかあのようなトリックだとは夢にも思いませんでした(苦笑)

 読者によってかなり評価の分かれる作品だと思いますが、私は若干高めの評価をつけさせて頂きました