出版 |
東京創元社
創元推理文庫141-5 |
世界各地に潜伏するナチ戦犯は、アイヒマンの告白によって、つぎつぎとその正体をあばかれ、報復の秘密結社の手で闇から闇へ葬られていく。ヴァイオリン奏者ジャックは金に釣られて記憶喪失症患者の替え玉となり、やがて自分が化けている男の妻を恋するようになる。女もジャックを愛している。偽者と知ってか、それとも真実の夫と信じてか?
愛を失うことを恐れて、ふたりはどちらも真実を告げられないでいる。そこへ迫る追っ手の魔手。ボワロ&ナルスジャックの心理スリラーは、この作品によって、ひとつの頂点を極めたといえよう。 |