白昼の悪魔 タイトル 白昼の悪魔
原題 Evil under the Sun
発表年 1941
著者/訳者/解説 アガサ・クリスティー/鳴海四郎/若竹七海
カバーデザイン Photograph: ©B.SCHMID/amana images
Cover Design: Hayakawa Design
ページ数 389
作品レビューあらすじ(解説文)
出版 早川書房
クリスティー文庫20
地中海の平和な避暑地スマグラーズ島の静寂は突如破られた。島に滞在中の美しき元女優が、何者かに殺害されたのだ。犯人が滞在客のなかにいることは間違いない。だが関係者には、いずれも鉄壁とも思えるアリバイが……難航する捜査がついに暗礁に乗り上げたとき、滞在客の中からエルキュール・ポアロが進みでた! 解説:若竹七海
初版 2003年(720円)
重版  
入手 セブンアンドワイicon amazon
ISBN 4-15-130020-1

白昼の悪魔 タイトル 白昼の悪魔
原題 Evil under the Sun
発表年 1941
著者/訳者/解説 アガサ・クリスティー/鳴海四郎/鳴海四郎
カバーデザイン 真鍋博
ページ数 310
あらすじ(解説文)
出版 早川書房
ハヤカワミステリ文庫1-82
「確かにここはロマンチックで平和です。明るい太陽、紺碧の海。しかし忘れてはいけません。日の下いたるところ悪事あり、白昼にも悪魔はいるのですよ」ポアロの言葉を裏づけるかのように、美貌の元女優が扼殺死体となって発見され平和な避暑地スマグラーズ島の静寂は破られた。犯人が滞在客の中にいることは間違いない。だが関係者には全員鉄壁のアリバイが……華麗なトリックを駆使して読者を魅了する女史の代表傑作!
初版 1986年
重版 1995年20版(560円)
入手 絶版
ISBN 4-15-070082-6

【感想】★★★★★

 アリバイものの傑作で、クリスティーの作品の中では、かなり高く評価している作品の一つです。 とにかく謎の提出から巧みな伏線とミス・ディレクション、そして驚くべきトリックと結末という本格ものの醍醐味を十分満喫できる一品です。
 かなり込み入った事件ですが、ある一点に気づけば犯人もトリックも自動的に分かると思います。 私がそれに気づいたときの感動を皆さんも是非味わってください。

(以下ネタバレあり)
 ミステリーではアリバイのしっかりしている人間の方が怪しく、アリバイがない人間はシロということが多い訳ですが、今回のこの作品は関係者全員にアリバイがあるという前代未聞の事件です(笑) そして犯人あても普通は一番怪しそうな人間は犯人ではなく、全然目立たない人間が意外なことに犯人であるということが多い訳ですが、この作品では一番怪しい人間が犯人ですし、まさに裏の裏をかく真相が多いのが特徴の作品です。これだけ裏の裏をかかれるともうお手上げですよね(苦笑)
 また一見仲の悪そうな人間同士が、実はケンカは芝居で非常に仲が良くてしかも犯罪共同体だったということですが、これは他の作品でも見られるようにクリスティーのお得意の展開ですね。

 この作品も一点勝負で、最初に見た死体が死体ではなく生きている人間であって、しかも被害者ではなく共犯の女が入れ替わっていたことに気づくかどうかにかかっています。これもオイルを塗ったりと実に巧妙ですが、それに対してしっかりと伏線も張ってあって、まさに本格推理のお手本のような素晴しい構成だと思います。
 それに加えて怪しい人間もたくさんいて、本当に大変でしたが、それでも入れ替わりに気づけたので、その疲れも吹き飛びました。大満足の一冊でした。


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