毒入りチョコレート事件 タイトル

毒入りチョコレート事件

原題

The Poisoned Chocolates Case

発表年

1929

著者/訳者/解説

アントニイ・バークリー/高橋泰邦/中島河太郎

カバーデザイン

イラスト G・フィッツジェラルド/デザイン 小倉敏夫

ページ数

298
作品レビュー

あらすじ(解説文)

出版

東京創元社
創元推理文庫123-1
ロジャー・シェリンガムを会長とする「犯罪研究会」にゲストとして招いたスコットランド・ヤードの首席警部が持ち込んだ難問題。 ロンドンのクラブに送られてきた新製品のチョコレートにより、毒殺事件が発生する。 この一見単純な事件に対し「犯罪研究会」の面々が、次々と珍説、奇説を披露する。 二転三転する真相。 本格推理小説の醍醐味を満喫させる奇才バークリーの傑作長編!

初版

1971年

重版

1994年21版(500円)

入手

セブンアンドワイicon amazon

ISBN

4-488-12301-5

【感想】★★★★★

 非常に内容の濃い一冊で、量的には300ページぐらいで普通の長編程度なのですが、電話帳のように分厚いにもかかわらずそれに見合うだけの中身がないものに比べれば、いろいろな要素が一杯詰め込まれたかなりお買い得の一冊だと思います。
 作品の内容は一つの殺人事件に対して、お馴染みのロジャー・シェリンガムが会長を務める〈犯罪研究会〉の会員たちがそれぞれ独自の推理を展開し、全員で推理合戦を繰り広げるという内容なのですが、それぞれがユニークな推理を披露して、時にはハラハラ、時には大爆笑させられ、お腹一杯、大満足といった感じで読み終えることができました。

 ちなみに私はわずか30ページを過ぎたところでシェリンガムと同じ推理に達しました。本格を読み慣れている方ならおそらくシェリンガムや私と同じ推理に達するのではないでしょうか。あとは皆さんの目で実際に読んでみて下さい。

 バークリー独特の風刺の効いたユーモアというかブラック・ジョークが全編至る所に散りばめられており、またラストも他のバークリー作品同様にどんでん返し、驚愕の結末が待っており、ミステリファンなら絶対読んでおくべき基本書であり、大傑作だと思います。

 ただこちらもバークリー独特なのですが…相変わらずいい加減(?)なラストで(苦笑)、そこがまたバークリーらしくて好きなのですが