もし自分の家の中で見知らぬ人間の死体が横たわっていたら…。しかも素っ裸で鼻眼鏡だけがちょこんとかけられているという姿で…。そんな恐ろしいというか笑えるというか、セイヤーズ女史独特の謎の提出の仕方で始まる本編は、全編にわたってユーモアがたっぷりと散りばめられ、登場人物も実に巧みに、そして生き生きと描かれ、また結末も実に意外性に富んでいます。 難易度はそれほど高くなく、非常にオーソドックスで危なげない内容にまとまっており、とても読み易く、本格ミステリファンなら迷わず読んで頂きたい水準作だと思います。 またピーター卿をはじめ従僕のヴァンターや友人のパーカー警部らレギュラー陣の人間関係を知る上でも、やはり最初に読むべき作品といえるでしょう