出版 |
東京創元社
創元推理文庫252 |
冬も間近なパリ、ある晩、有名な血清研究所内で、所長のレイモン・クーシェがピストルで射殺され、金庫の中に入れてあった所員の月給がなくなっていた。その時クーシェが殺されていたとも知らず、情婦のニーヌが訪ねてきた。翌朝、メグレは彼女のもとへ調べに行き、はからずも隣の部屋に住んでいる麻薬中毒の若い男がクーシェの息子であるのを知る。下層階級から成り上がったクーシェの背後には、複雑な家庭事情があるのだった。当然持ち上がってくるクーシェの莫大な遺産相続は? メグレは、その妄執と陰謀の暗い影のなかに立たされる……。 |