出版 |
早川書房
ハヤカワポケットミステリ
234 |
広告会社の青年社長サム・モレェンは、ポーカー友だちの地方検事フィル・ダンカンにつきあって、ある失踪事件に関係したことから、複雑怪奇な事件に巻き込まれてしまった。失踪事件はやがて誘拐事件へ、そしておそるべき殺人事件へ、さらに三転して重大な政治事件へと発展、サムは窮地におちいるが、秘書のナタリーの懸命な助力を得て、敢然と事件の真相をつきとめようとする。
本書は我が国において翻訳された十八冊目のE・S・ガードナーの作品である。戦争前に『義眼殺人事件』が一冊紹介されてはいたが、あまり問題にもならずじまいだったガードナーは、戦後一躍人気を獲得して、なんと二年間に十八冊も翻訳されたのである。E・S・ガードナーといえば、読者は弁護士ペリイ・メイスンを主人公にしたものを想像されるだろうが、彼の作品はメイスンものばかりではない。本書もそれらの作品の一つで、1935年にチャールズ・J・ケニイという変名で発表されたものである。 |