出版 |
国書刊行会
世界探偵小説全集43 |
1855年2月8日、悪魔が英国に降り立った。デヴォン州各地で不可思議な蹄の足跡が多数目撃されたのである。それから約一世紀後のある雪の朝、田舎町ウインチャムに再び悪魔の足跡が出現した。まっさらな新雪に覆われた道の中央に突如現れた蹄の足跡は、あちこち彷徨い歩きながら丘を越え、野原の真ん中にたつオークの木へと続いていた。謎の足跡を辿る一行は、そこで大枝からぶら下がった男の死体を発見する。蹄の足跡は木の傍らで忽然と途切れ、まるで足跡の主が虚空へ消え失せたとしか思えない状況だった。しかも問題の木には、昔魔女が縛り首になった伝説があるという。怪奇趣味横溢、幻の不可能犯罪派ノーマン・ベロウ、本邦初紹介。 |